南房総市の神社では23日、庖丁を巧み操りながら料理や食材への感謝を示す伝統の技が披露されました。南房総市にある高家神社は全国で唯一、料理の神様が祀られている神社で、23日は「庖丁式」が行われました。
庖丁式は、魚が穢れないようにと手で触れることなく魚をさばき神様に奉納する儀式で、そのルーツは千年以上前の平安時代にあるとされています。儀式では、烏帽子直垂姿の人が式庖丁と呼ばれる庖丁と真魚箸という箸を持ち、最も格式が高いとされる鯉をさばきました。
訪れた人たちは、式庖丁と真魚箸で鯉がさばかれる匠の技に釘付けとなり、儀式が終わると料理や食材への感謝の念も込めながら惜しみない拍手を送っていました。