レポート
2021.01.25

木更津の海の恵み 金田産“あま海苔”【前編】

磯の香り高い風味が口いっぱいに広がる、木更津金田産の“あま海苔”。
木更津市の金田漁業協同組合では、この海ならではの特徴を生かして海苔の養殖を行っています。

 

干潟の特徴を生かした養殖方法

  1. 干潟ならではの養殖方法
  2. 「お天道様に照らされて甘く」
  3. 収穫が早く良い海苔が

 

東京湾に広がる日本最大級の干潟、盤洲干潟。
砂地に挿した棒に海苔の種がついた網を張る「支柱柵」という養殖方法は、棒が刺せる干潟だからこそできる方法です。

金田漁業協同組合 実形博行 さん
「網を張って潮が引くと、お天道様に照らされて旨味成分が凝縮し、美味しい甘みの海苔ができます」

養殖は、網を張る10月頃から4月下旬まで繰り返し行われます。その中で、初物と言われるのが11月中旬の一番摘み。
ただ2020年の海苔は例年と違いました。

 「収穫を始めるのが数十年ぶりに早かったんですよ。すばらしい海苔もできて、海苔養殖をやっている人みなさんホッとしている」

 

近年の海苔の不漁・・・2020年は?

  1. 近年の不漁ー
  2. 台風の被害ー

漁師さんたちがほっとしているのには、理由があります。

近年、地球温暖化による海水温の上昇や、異常に増えたクロダイによる食害などが原因で、海苔の不漁が続きました。

また、2019年の台風では、おびただしい数の流木が流れ着き、海苔養殖場にも入り込む被害がありました。

そして2020年は・・・。

潮干狩りシーズンと緊急事態宣言が重なって

  1. 潮干狩りシーズンはコロナ禍
  2. アサリやハマグリは獲られずー
  3. 潮干狩り客は10分の1以下に

金田漁業協同組合 齋藤隼人さん
「潮干狩りのシーズンと新型コロナウイルスの緊急事態宣言が、ゴールデンウィークと重なってしまったため、アサリとハマグリを持ち帰って頂こうと準備していたのですが、残念ながらほとんど獲られずに、海に返す形になってしまいました」

金田漁協が管理する、金田海岸潮干狩り場と金田みたて海岸潮干狩り場。

例年なら4月から7月中旬までの開催時期に約8万人が訪れますが、2020年の客足は10分の1以下の約7千人でした。

新型コロナの影響で大打撃を受けた金田漁協。

成長が良く、出荷量も多くなった“海苔”にかける期待が高まります。

 

「すばらしい出来!」今年の“あま海苔”

 

 ー【後編】では、“あま海苔”の美味しい食べ方をご紹介します!ー

 

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