朝日が昇り始めた午前4時30分。船を走らせるのは館山市で漁業を営む『やまと丸漁業』のみなさんです。
向かった先は港から5分ほどの漁場。この丸い浮き球の下に大きな網が仕掛けられています。
これは日本各地で行われている伝統的な漁法、定置網漁です。潮の流れに沿って泳いできた魚が障害物を避けるために沖へと進路を変更する習性を利用しています。
いくつもの部屋に分かれた迷路のような網の奥へと誘導することで魚を漁獲します。
1番奥の箱網と呼ばれる部分は魚が逃げにくい構造になっているのでこの中にたくさんの魚が留まるのです。
この箱網を機会と人の手で引き上げていくと、ビチビチと飛び跳ねる生きのいい魚がたくさん見えてきました。この魚を攩網で船に獲り上げ港へと持ち帰るのです。
定置網は常に同じ場所に仕掛けてありますが、どんな魚が取れるかはその時次第。この日は、カンパチ・シマアジ・ソウダガツオ などが上がりました。
たくさんの魚を積んだ船は港へと戻り、ここで種類やサイズ別に仕分けます。
カンパチやシマアジは活魚として、その他の魚も市場で競りにかけられるなどして飲食店やスーパーなどに出荷されていきます。
私たちの食卓に並ぶ新鮮な魚。今朝の定置網漁で取れたのかもしれませんね。
(モーニングこんぱす 8月17日放送分より)