日本の海岸線沿いにある浅い海域を地図化するプロジェクトが始まり、10月24日、都内で記者発表会が開かれました。
日本財団と日本水路協会によるこのプロジェクトは、これまで詳細な海底地形の情報が把握されていなかった、日本の海岸線沿いの浅い海域を地図化するというものです。
24日の発表会では、冒頭で日本財団の笹川陽平会長が「精密な海の地図が出来るので、新しい様々な研究テーマが出てくることを大いに期待しています」と挨拶しました。
続いて、プロジェクト全体の概要が説明され、水深20メートルまでの浅い海域を、上空から航空機でレーザーを照射する新たな技術で測量し、10年間で、約35000キロメートルに及ぶ日本の全ての海岸線のうち90%で、「海の地図」の完成を目指すことなどが発表されました。
発表会では、海洋に詳しい有識者4人によるパネルディスカッションも行われ、「海の地図」が完成すれば、生態系の保全や水難事故の防止、それに海洋再生エネルギーなど、様々な分野に活用できるのではと期待を寄せました。