
南房総国定公園内にある、海と森に恵まれた「沖ノ島」。
令和元年房総半島台風の爪痕が残るこの島の自然を、再生させようという取り組みが行われています。(前編より)
土の中の環境改善が、再生の要
『NPO法人 地球守』の高田宏臣さんの指導のもとにこの日行われたのは、倒木の整理と、土中環境の改善を目的とする作業。
土の中の環境改善は、沖ノ島再生の要だと高田さんは話します。
山と海 水循環を取り戻し、50年後 大木が育つ環境を
「(今の沖ノ島は)雨が浸透しない状態になっている。土が固くなって沿路の上を土と水が流れてしまう状態。これがちゃんと染み込む環境を取り戻していく。
大きい木が育つ環境を作っていくためには、水をちゃんと浸透させなきゃいけないわけです。
それでこの山全体がちゃんと保水性と、水が通って海底までつながってくれる水循環を取り戻して初めて、深い位置まで根が伸びる。
そこから再生することで、50年後、ここがまた大木が育つ環境を取り戻すのです」
地域住民の思いは
地域住民として、この沖ノ島の再生を支えたいという思いがあります。
館山市消防団 吉野 隆志 団長
「小さい頃から皆さんこの沖ノ島ということころで育ってますので、また観光客のたくさん来るところなので、皆さんに昔の沖ノ島をまた見てもらいたいなと想っての作業です。
子供の頃からこの沖ノ島に遊びに来てましたので(館山市の)シンボルともいえます」
3日で結果は出ないけれど 必ず結果は出る
NPO法人たてやま・海辺の鑑定団 竹内 聖一 理事長
「一般の子供たちとか、地域の皆さんとか、訪れる皆さんとか、みんなが関われば、少しずつ身の回りの森林環境を考え直すきっかけになると思う」
「私たちがやってる自然体験活動の中でも、森の再生活動を取り入れていけるようになったらすごくいいんじゃないかなと思います。
3日で結果は出ないと思いますけど、必ず結果は出るんじゃないかなと思っています」