大仏に白米をつけて先代の漁師を弔う珍しい行事が2月28日、千葉県船橋市の寺院で行われました。
船橋市本町にある不動院で江戸時代から200年以上続く「大仏追善供養」。
幕府に魚介類を献上するための豊かな漁場があったこの地域では、近隣の漁師との争いが絶えず、投獄され亡くなった先代の漁師を供養しようと、毎年この日に地元の漁協組合が行っています。
組合員は、集まった地元の人たちと炊きたての白米を大仏の顔や体にまんべんなくつけ、命がけで漁場を守ろうとした漁師たちの霊を慰めました。
これには当時、亡くなった漁師が獄中で十分な食事をとれなかったことから、白米を与えてこの食事を補おうというもので、こういった行事は全国的にも珍しいとされています。
この白米を食べると1年間風邪をひかないと言い伝えられていて、おひつに残った米を持ち帰る人の姿も見られました。