レポート
2022.11.30

初点灯から148年『犬吠埼灯台』今後の海と灯台のあり方を仲田博史に聞く!

 千葉県銚子市にある犬吠埼灯台。その犬吠埼灯台の保存活動やブラントンの研究を行う市民団体「犬吠埼ブラントン会」が存在します。

 犬吠埼ブラントン会代表幹事の仲田博史さんは、犬吠埼灯台の歴史や、日本の灯台の父ブラントンを始めとする外国人技術者・職人の調査、犬吠埼灯台の周年記念イベントの開催、関係施設の保存活用活動等をおこなっています。

 犬吠埼灯台はいま(2022年現在)より148年前の明治7年11月15日に初点灯しました。

 西洋の技術と国産の材料を使った灯台は、時代の流れと共に本来の役目を終えつつありますが、新しい価値のある場としての活用を仲田さんは目指しています。

犬吠埼ブラントン会 仲田博史に聞く

犬吠埼ブラントン会 仲田博史 代表幹事

犬吠埼灯台の造り、できるまでの歩みー

「犬吠埼灯台の入口についているプレートは、どこの灯台にも大概ついているプレートなんですけど初点灯の日を刻んだものですね。今灯台についているものは二代目のプレートで、初代のものは腐食してしまって今は展示室の一角にあります」

「灯台自体の造りは典型的なスコットランド様式、スティーブンソン方式で、入り口の部分のところは筑波の石を使ってるんですね。中はレンガです」

「レンズを備えて光を遠くまで届けるという西洋式の灯台というのは、幕末明治の頃に西洋列国の強い要望・外圧によって始まったわけですが、犬吠埼灯台ができるのは明治の初年から少し遅れて明治7年になってしまったんです」

 

今は無き犬吠の霧笛 今後の灯台とはー

「犬吠の霧笛は、エア・サイレン式と言って非常に珍しい日本で最後のエア・サイレン式の灯台だったんです。2008年に廃止になったんですが、現在は録音した音が聞こえるようになってます」

「基本的には灯台は大きな役割をだんだん終えてきてるわけですね。電波的なもの、GPS とかそういったものが発達してきてますので、これからは新しい価値、文化財としての灯台に力を入れて、そういうものを保存して観光活用してしようとか、市民が色々な活動をする場所としてこの灯台を利用していこうという動きがあります」

「銚子で起こった出来事とか全部知ってるわけですからね、『灯台は見ていた』みたいな(笑)。守り神って言ったら大げさになっちゃいますけど、そんな感じで犬吠埼灯台とは日々接しています」

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