千葉県内有数のノリの産地富津市では、ノリの種付け作業がピークを迎えています。
富津市の富津漁港では漁協の組合員たちが朝早くからノリの種付け作業に取りかかり、直径3メートルほどの水車を回転させながら、巻き付けた網をノリの胞子が入った水槽の中にくぐらせていきました。ノリの種付けは、25年ほど前までは海の上で行われていましたが、天候に左右されやすく、現在はこのような「陸上採苗」と呼ばれる方式が主流となっています。
ノリの胞子は熱に弱いため、種付けされたノリ網は、いったん漁協の冷凍庫に入れ、海水温が下がる10月から順次、沖合いに張られるということで、早ければ、11月中旬の収穫が見込まれています。なお県内のノリ養殖は3年連続で不作に見舞われていて、富津漁協では不作の要因とされるクロダイによる食害を防ぐため、ノリ網に防護ネットを設置するなどして対策を講じているということです。