東日本大震災から8年となる11日、被災地となった旭市は犠牲者への鎮魂と復興を願う祈りに包まれました。
東日本大震災の津波などで旭市では14人が犠牲となり、2人が行方不明となっています。震災から8年となり、時間の経過とともに当時の記憶が薄れていく現状に危機感を抱く市民がいました。
旭市民「震災が所々で起きていて、それが他人事のようになっている。他人事ではなく、いつでも対処できる心構えがあるといい」
旭市民「東日本大震災を忘れては意味がない。それを後世に継承するためには諦めずにここで踏ん張っていきたい」
旭市三川にある寺では震災で犠牲となった人たちを弔う慰霊法要がしめやかに執り行われました。そして、いいおかユートピアセンターでは、県と市による合同追悼式が行われました。会場に設置された大型モニターには国主催の追悼式の模様が映し出され、地震発生の時刻に合わせて黙とうが捧げられました。続いて、会場では森田健作知事と旭市の明智忠直市長がそれぞれ式辞を述べました。
森田知事「東日本大震災から得られた教訓を決して忘れることなく、『災害に強い千葉県づくり』に全力で取り組んでまいりますので、ご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます」
明智市長「今後も被災された地域と皆様の安心安全な暮らしが確保されるよう、懸命な努力を重ねてまちづくりを進めていくことをお誓い申し上げます」
また、県立旭農業高校2年の金賀沙唯さんが“震災の記憶”をテーマに作文を朗読しました。
金賀沙唯さん
「私が語らなければいけないことは海が伝えてくれるような気がします。海が私に語ることを聞き、色々な問題の答えを探しながら、これからも活動していきます。災害を乗り越えようとしている方々との懸け橋となるために」
この後、参列者は献花台に花を手向け、犠牲者の御霊に祈りを捧げるとともに復興への誓いを新たにしていました。