7月13日から始まった千葉県立美術館開館50周年記念特別展『海風』
かつての海の上である埋め立て地に新たな文化を作るをテーマに
千葉県出身のアーティスト五十嵐靖晃さんが地域や住民のみなさんを巻き込んで展開する美術展覧会です。
以前モーニングこんぱすMC 泉水はる佳(以下 泉水)も制作をお手伝いした作品”そらあみ”をはじめ、様々な作品が千葉みなとエリアに展示されています。
詳しいお話を千葉県立美術館 研究員 松田直子(以下 松田)さんに伺いました。
(泉水)美術館を入ってすぐに展示されている作品はなんですか。
(松田)こちらが”糸の星”という作品です。
一般の方から募集をした糸玉を星に見立てて満点の星空をつくろうというプロジェクトです。
(泉水)美術館に入ってすぐにこの光景が広がるのでワクワクしてきますね
(松田)そして糸の星の下に張られている青い糸が”海織り”という作品です。
千葉県立美術館がある千葉みなとは埋め立て地であり、かつては海であったということで
海を想起させるような海面を表現した作品となっています。
頭上に広がる”海織り”と”糸の星”は、海を通して星を見上げることができる作品です。
(泉水)そして奥の階段の上にはなにがあるんでしょうか。
(松田)ここまでは作品を見上げる視点でしたが、
階段を上から見る作品は海の上の世界を表現し、星をより近くに感じることができます。
(泉水)海にぷかぷか浮いているような浮遊感が味わえますね。
(松田)次に美術館の収蔵作品と五十嵐靖晃とのコラボレーション展示”海織り-小堀進/霞ヶ浦”です。
(松田)小堀進の霞ヶ浦という作品の中に使われている色を引き出して、
絵画世界が外にそのまま拡張しているような世界を表現しているという作品です。
絵画の水面と空の境界部分に糸を張り、しゃがんだり上から見たりして楽しむことができます。
(泉水)美しい絵が、そのまま目の前にまでつづいているような感覚です。
千葉ポートパークに移動してきました。
海から吹く風が気持ちがいいこちらには、”風の子”という作品が展示されています。
“風の子”は近隣の小学生と一緒に制作をしました。
風を可視化する吹き流しで、風を通して埋立地にいる神様を想像させます。
続いて、千葉ポートタワーには2つの作品があります。
一つ目は、ポートタワーを船に見立て、
千葉みなとが航海に出るイメージを象徴的に表している”船霊様”という作品。
もう一つが、高さ125mのポートタワーを帆柱に見立て、
シンボル化するプロジェクトのプラン展示”結城の帆柱”です。
そして最後に、さんばしひろばに展示されているのが”そらあみ”です。
(泉水)わたしも参加した作品です。
千葉みなとの景色は、子どものころからみてきた地元の景色ですが
”そらあみ”を通して見る海や空は今までみたことのない千葉みなとの風景だと思います。
この作品の、ほんの一部に自分が携わったんだという気持ちがすごく嬉しい。
千葉県立美術館で開催中の 特別展 『海風』
いつ来ても違う景色を見せてくれる、生きた企画展示です。皆さんもぜひ千葉みなとで海風を感じてみてください。
イベント名 | 開館50周年記念 PROJECT UMINOUE「五十嵐靖晃 海風」 |
日程 | 令和6年 7月 13日(土)~令和6年 9月 8日(日) |
場所 | 千葉県立美術館+千葉みなとエリア |
主催 | 千葉県立美術館 |